地には平和を

1961年、『SFマガジン』(早川書店)第一回空想科学小説コンテスト(後、SFコンテスト)で、選外努力賞を受賞した「地には平和を」によって、小松左京はSF作家としての一歩を歩み始める。
その記念すべきデビュー作を表題に、処女短編集を復刻。それだけでなく、第一回コンテスト時の選評と吉田健一氏の「紙か髪か」を表した「大衆文学時評」も収録。60年代初頭の日本文学事情もうかがえる。
「地には平和を」「終りなき負債」「易仙桃里記」「釈迦の掌」「蟻の園」「コップ一杯の戦争」「失格者」「時の顔」「ホクサイの世界」「お茶漬の味」「紙か髪か」


カバーデザイン:サダヒロカズノリ